米子市と足立美術館 (3)

市内めぐりの最後は寺町通り。小路(しょうじ)と呼ばれる昔風の道を通り抜け、寺町が現れた。400メートルの道に地方から移された九つのお寺が同じ側に並んでたっている。整然とした印象だ。門構えや庭のデザインも様々。その真ん中に位置するのは妙興寺だ。日蓮宗のお寺で米子城の功労者、横田内膳のお墓がある。

日蓮宗妙興寺、内膳さんが眠る

内膳さんは米子城に天守、御殿を設け、堀など城全体を整備した家老だ。そして城下町の町並みも完成させた才能あふれる武士だった。徳川家康から、甥の中村一忠の後見を託された。しかし米子城騒動で中村家の家来に志半ば、52歳で暗殺された。一忠もその後、20歳で夭折した。そんな伝説がある妙興寺だが、景観の気持ち良い庭だ。夕方になり、少し冷たい風が出てきた。

夕食時刻。近くの境港から水揚げされた松葉ガニの料理を扱う店を紹介してもらい、5時に予約を入れた。松葉ガニは山陰地方で水揚げされるズワイガニの別名。ホテルから自転車で10分くらいの純日本料理屋だ。部屋は椅子席にしてもらう。コース料理で焼きガニやカニすき、最後はカニ雑炊。初めての松葉ガニ料理のコースをありがたく味わった。

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