高野山 ⑤

3日目のスケジュールは分刻みだった。飛行機の出発時刻が5時のため、4時前には伊丹空港に到着して手続きを行う。高速道路は混んでいた。高野山では、奥之院と壇上伽藍がふたつの聖地がある。

一本に繋がった三本の杉の木、奥之院

それでも午前中の奥之院はゆっくりガイドの僧侶と回ることができた。「私たちは過去の人々の供養に訪れています。観光ではありません」見学の心構えを注意をした。

宗派に関係なく、いにしえの有名武将、最近の有名人芸能人、大企業の石碑、土中に埋まっていた無縁仏が眠る、黄泉の国の入り口だ。広大な墓所(はかわら)だ。過ぎ去った人たちを思い出すことで供養できる荘厳かつ神聖な雰囲気を感じる。

根本大塔、壇上伽藍

高野山自体は平坦地、周りの山々「八葉の峰」に囲まれ、蓮の花の中心になっている。

今年2023年は弘法大師空海の御生誕1250年にあたる記念の年。

壇上伽藍や徳川家霊台は、それぞれガイドの説明終了後、それぞれ15分くらいの自由時間。撮影時間はほとんどなかった。僧侶は「カメラより説明に集中して、正しいお詣りの仕方、知識を持ち帰ってください」と話す。

徳川家霊台、高野山
 兎の両脇に虎、軒下に天女

今回の旅は金剛峯寺の見学は含まれず、駆け足の旅だった。
次回はゆっくり高野山の街並みやお寺を散策してみたい。

那智山参拝 ④

次はバスで25分ほど乗車、紀伊勝浦駅または那智駅方面へ向かった。熊野古道の大門坂入り口で下車。

那智山への参道、大門坂入り口

大門坂は杉並木と古い石段267段が続く那智山への参道だ。

熊野古道、いにしえの衣装
那智の滝、拝殿場所

まずは那智の滝前に行く。那智の滝自体が御神体の自然信仰であり、その滝の前で神主様による正式参拝があった。

延命長寿のお瀧水、那智の滝

ご祈祷のあとは各自自由な個人参拝。入場料を払い、左手の門から滝に近づくと、有料のお皿がある。柄杓で延命長寿のお瀧水をお皿に移し口にした。美味しかったのでさらに頂いた。再びバスで3分ほど移動して、那智山終点の駐車場に着く。

熊野那智大社、当初は那智の滝正面に社殿があった

そこから熊野那智大社へ向かう467段の石段を上る。思ったより足運びは軽かった。マスクを外して清らかな山の空気を思い切り吸い込んだ。

境内の右手に那智山青岸渡寺の境内がつながっており、那智の滝や三重塔が眺められた。西国三十三所第一番札所のお寺とある。

熊野速玉大社 ③

2日目午後、本宮からバスで50分ほどのJR新宮駅に近い熊野速玉大社を訪ねた。

創建は景行天皇58年の御代と伝えられる。

●速玉宮(第二殿)に熊野速玉大神が祀られている。
熊野の父神であり、過去世の守護神。

●結霊宮(第一殿)に熊野夫須美大神が祀られている。
熊野の母神であり、現世の守護神。

熊野速玉大社、御拝殿

御神木、梛(ナギ)の木は推定樹齢千年、平重盛によりお手植えされた。熊野詣でのお守りとして昔から大切にされてきた。昭和47年、沖縄の本土復帰の年、御神木の苗木が沖縄の地に植樹された。その後、各地の農林高校で発見されている。世界平和の祈りの石碑も建立された。

熊野速玉大社の御神木、梛の木

熊野本宮大社 ②

2日目は熊野三山の3個所を回り、階段の多い行程だ。
10時頃、最初の熊野本宮大社、大鳥居前に着いた。

熊野本宮大社の大鳥居
参道の階段は158段
大社は標高約115メートル

15分程で神門に到着し、境内の本殿が現れた。
五体の建物のうち、三体の社殿は明治22年の大斎原(おおゆのはら)の大洪水で倒壊を免れ、この地に遷座された。

熊野本宮大社、神門

平安時代の末より「浄土の入り口」として京都から皇族・貴族が熊野詣でをするようになった熊野三社。
人々から「よみがえりの聖地」と呼ばれている。それを実感できるエネルギーを感じた土地だった。

祈祷所前の今年の大筆書き:力

初めての熊野古道と高野山 ①

一度はお詣りに訪れたかった世界遺産の高野山と熊野古道。
キャンセル待ちで3月14日から2泊3日のグループツアーに参加することで実現した。参加者は1台のバスに26名で2台になった。

出発の前日の13日からは、政府の決定により、コロナ予防対策のマスク着用が個人の自由となった日だ。旅先での制限も緩くなった。

出発時間は9時30分とゆっくりだった。1日目は、羽田空港から伊丹空港まで移動し、黒潮市場でランチ、その後も紀伊半島西側の景勝地の海岸に寄りながら、宿泊先ホテルに到着した。

白崎海洋公園、石灰岩

津波で運ばれた橋杭岩
吉野熊野国立公園
紀州南部宿泊ホテル前

犬山城、天守閣から眺望 360度

2日目の朝、国宝の犬山城に行くことを決めた。
名古屋駅から名鉄線の特急ミュースカイに乗車し、約25分で犬山駅に到着だ。駅からの道は碁盤の目のようでわかりやすく、ブラブラ歩いて10分もかからない所に城下町通りが続いていた。

犬山城、別名白帝城

通りは多くの若者が点在するファストフード店近くで集まり、休日を楽しんでいる。コロナ前の賑やかさが戻ってきているそうだ。私はうなぎの寝床の町屋、旧磯部家住宅を見学した。ランチタイムでは、守口大根の奈良漬専門店の精進料理を頂く。

天守閣から、伊木山方面
木曽川と尾張富士、本宮山など

犬山城は木曽川の近くに築城されており、急な4階まである狭く急な階段は十分に昇る価値があった。この階段は1580年代に建設され、現存する天守の中で最も古いそうだ。

天守閣の廊下をぐるりと一周して眺める景観は貴重だ。動画に全景を収めた。悠々と流れる薄いグリーン色の木曽川が美しい。昔、高山へ行った時の車窓からの木曽川のエメラルドグリーンの水を見て感激したことを思い出した。

守口大根の漬物専門店
ゴボウも美味

熱田神宮を訪ねた

2月22日、天皇誕生日の23日と1泊で、ブラリ名古屋の気になる名所を歩いた。

新幹線の名古屋駅に到着し、そのまま名鉄線に乗り換え神宮駅で下車。駅から数分の場所に約19万平方メートルの「熱田の杜」が広がっている。

現在の本宮は平成21年に造営され、尾張造から神明造に改められた。ご祭神の熱田大神は、三種の神器の一つ、草薙の神剣をご神体とする天照大御神だ。

神楽殿、熱田神宮
桶狭間の合戦で戦勝した織田信長が奉納した信長塀

本宮は撮影禁止の神聖な場所。お詣り時間を長く取るため、本宮を囲む散歩道を一周した。30分くらいだが、途中古い建物が点在して歴史を感じさせる。

くさなぎ広場
とろろきしめん、つゆも選べる

神宮境内の「くさなぎ広場」でゆったりと名物のキシメンを頂いた。市民や参拝者のいこいの場所になっていることを実感した。

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