
2月18日、東京国立博物館で開催中の「出雲と大和」特別展に出かけた。
日本書紀成立から1300年とポスターに書いてある。今年、2020年は720年(養老4年)にこの正史が編纂されてから1300年の歴史が流れた記念の年でもある。
出雲と大和とは現在の島根県と奈良県。日本書紀の第二巻(名古屋、熱田神宮蔵)では出雲は「幽」=神々の世界、大和は「顕」=現実の政治の世界と記されている。
会場入り口には出雲大社遺跡から出土した3本の神殿中心部に立っていた心柱が展示されている。この大きさから巨大な神殿が推測される。よく出土してその姿を表してくれたと思う。この展示会では170余の作品が出品されているが、やはり大きいサイズのものが印象に残り、想像をかき立てられる。

個人的な印象が強かったベスト5は巨大な心柱、出雲の通常よりかなり大きな家や鹿などの埴輪グループ、日本書紀に出てくる実物の七支刀(七つに枝分かれした刀)、奈良県の十一面観音菩薩像2体だった。
金剛山寺から来られた十一面観音像は8世紀の桐材の一木造りで、女性らしい美しい細身の胴を持ち、お顔は親しみがある。何度も見返した。こちらを見られている気がする。217センチの大きな立像だ。
もう一つの十一面観音像は世尊寺から来られた。やはりほぼ同じ高さの一木造り。しかしこちらはがっしり左右安定しておりで全てを超越されている。全く二つの雰囲気の異なる十一面観音像が、時空を超えて、仲良く横並びに立たれている。