安倍首相によって緊急事態宣言が5月31日まで延長された。
ニュースや身の回りの状況で判断すると正常化するまで1年はかかるのではないか、と思って覚悟を決めている日々だ。
2週間で緊急事態が解かれると期待していた人々は脱力感が強いだろう。
1ヶ月をみている人は割り切って、工夫しながら生活に向き合い始めている。
5月1日の朝日新聞の朝刊に、佐藤優氏の「私のおこもり術」という記事があった。佐藤氏は元外務省職員、今は作家であり講演活動などに活躍している知の巨人である。何十年前かキリスト教関係の月刊紙「ミルトス」でやさしいヘブライ語の記事を執筆していた。その頃から何となく親しみを感じ、横浜で行われる定期講演会に総括的な政治の話を聴きに行くこともある。
佐藤氏は国策捜査で拘置所暮らしを経験していた。この記事によると2005年5月から512日間拘置され、朝7時から夜9時まで3畳の部屋に座って過ごした。本は3冊まで所持できたそうだ。
改めて普通の人が遭遇しない経験をされた事実を思い出した。今は普通に精力的に活動されている。強い、すごいと思う。人間がすごいのか、佐藤氏がすごいのか? 多分両方だろう。