ウルパン・アキバ滞在記 ⑸

ウルパンでは彼のほかに21ヶ国の人々と出会った。そして同じ釜の飯を食べたのだ。
これはとても貴重な体験だ、毎日強くこう思いながら過ごした。

初めの三週間の学期はまたたくまに過ぎた。
日本からのご夫妻は帰国の途に就いた。しづえさんとはクラスで苦労を共にし、心優しい大沢氏には勉強その他多くを教えてもらい、お世話になった。多くの時間を共有し、語り合ったので前日から別れが辛く、落ち込んでいた。私はさらに1ヶ月間の授業で苦労しなければならない。仲良くなったクラスのメンバーもほとんど入れ替わるのだ。

次の学期まで4日間の休みがあった。とにかくウルパンの敷地を出て外の空気を吸いたかった。韓国のハリーがヨルダンのアンマン支社を訪ねると言うので、ガソリン代割り勘で同乗させてもらい、まだ見ぬヨルダンを観光することになった。アンマンから留学しているハッサンが家に帰るのでやはり同乗して道案内をしてくれることになった。この3日間のヨルダン旅行は非常に印象に残る旅となった。

1日目。国境の税関で手間取ったため、ネタニヤを出発して7時間かかってアンマンの町に就いた。ヨルダンでの観光の予備知識がなく、ホテルの人に近くの見どころを教えてもらった。市内のローマンシアターを訪ねた。そこは現在も町の人々の憩いの場所となっていた。急な階段をベンチがわりにたくさんの人々がくつろいでいた。レバノン杉が風景の中でアクセントになって異国を感じさせてくれる。

アンマンのローマンシアター

二日目はハッサンが強く勧めるペトラの遺跡を訪ねることにした。ハリーの事務所も土曜日で休みだ。アンマン市内は道路が複雑で、市外に出ると英語のサインはなくアラビア語だけだ。必ず道に迷う。

4時間かかってペトラに着いた。入り口でペトラ滞在2日目と言う米国の鳥学者デビッドと出会った。旅は道連れ、彼も加わってこの細く続く1キロの古代ナバテヤ人の遺跡を歩いた。インディジョーンズの映画の撮影場所にもなったそうだ。ピンクの岩で造られた稀有な地形、切り立った断崖に圧倒される程高い王家の墓がそびえている。鳥学者のデビッドは遠目が効き、はるか頭上、塔のてっぺんにとまっている白鳩のツガイを見つけた。途中、少年が生まれて間もない鷹の赤ちゃんを売っていた。人々の生活は大変そうだ。王家の墓となっているいくつかの洞窟のほかに、修道院や博物館がある。山にも登り、往復6時間もかかった。しかしその価値は十分にあった。

ペトラ、鷹の赤ちゃん

 

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