令和1年11月11日、1が5つ並ぶお日柄の良い一日に伊勢神宮お参りを果たせた。
天気は曇り、時々雷雨と予報されていた朝。
始めは二見興玉神社を参拝し、その後に伊勢神宮をお参りするという古からの慣わしに従って行動した。二見興玉神社は海岸線に沿って夫婦岩、天の岩屋などが祀られていた。まもなく晴れそうな曇り空のもと朝の散歩は、心地よく清々しい気分になった。
伊勢神宮の正式名称は神宮。125社をまとめた総称だ。はじめに外宮へ行きお参りをした。天照大神のお食事を司る神の豊受大神が祀られている。この神様はあらゆる産業の守り神でもあらせられる。外宮の火除橋は左側通行。内宮は天照大神をお祀りしている。入り口の宇治橋は右側通行。橋の向こうの結界に敬意を表して鳥居の前で一礼してから渡る。
この日は平日だが、団体客も多く賑っていた。
バスのグループの年配の紳士が、伊勢神宮をお参りできることだけでもすごいことなんですよ、と感想を述べられた。静かな空気と自然色の建物。華美なところは何もない、その場所に2000年の長きにわたって多くの人々は惹きつけられ、心の拠り所にしてきた。
正宮でお参りを済ませ、荒祭宮(あらまつりのみや)で個人的なお祈りをした。その帰り道、宇治橋の手前で静かな池を見つけた。誰一人いないのが不思議だったが、引き寄せられるように池の淵に近づいた。すると何匹かの錦鯉がやってきては離れて遊泳している。水面には晴れた空と真っ白い雲も映っている。秋の落ち葉、古いコケ類。時間が止まったような美しいときだった。後で観光用絵地図を見ても載ってないようなひっそりとした池だった。
翌日のニュースでは伊勢地方は雷雨が通り過ぎたり、雹が降ったりで、珍しい荒れた空模様だった。その合間をぬって、雨にも会わず、晴れた空のもと、お参りができたことも心に残った。