朝日新聞の書籍広告で堤先生の著書を見て、電子書籍で購入した。
先生はベテラン病理医で現在、名古屋で開業されている。病理学の役割を新聞に連載されたり、医者、看護師用教科書も執筆されていた。仕事場で何年間か秘書的業務で近くで働いたことがある。熱血漢タイプの情熱あふれる先生だ。ミャンマーの孤児院の衛生環境改善のため現地を訪ねたり、オーボエの吹奏楽で医療施設で演奏されたり、CDを制作されたり、、と活動範囲が広い先生を思い出した。
病理診断の中でも感染症の専門医だ。この400ページ近い本は「楽しんで読んで下さい」とまえがきにあるが、ウイルス、細菌、寄生虫と電子顕微鏡の中の世界が網羅されている。私はコラム中心に拾い読みをしたところだ。裏話や先生の率直ななコメントは分かり易い。
新型コロナについても所々、4月現在のデータで加筆されている。印象に残ったのは「政局やマスコミの報道次第で、全体の負担が増えること。市民と医者、開業医の過剰負担。1月に ”新型コロナが指定感染症” にされたことで、強制入院が可能になったこと。学校閉鎖は人々の認識向上には役に立ったが、過剰反応ではなかったか?」
感染症と社会の関係も書かれている。2002年、米国ハーバード大学内科医マーシャ・エンジェルの言葉、
「昔々、製薬会社は病気の治療薬を売り込んでいた。今日では、しばしば薬に合わせた病気を売り込みます。」
国際的製薬企業がワクチンを売るためにパニック・キャンペーンを画策した疑いがあった年だ。
安全対策で大事な公費を多額に減らし、人々のエネルギーを消耗している。日本や世界各国同じような事情だ。昔と同じパンデミック状況、著者は「人々は歴史・過ちから学ぶことがあまり得意でないことがわかるだろう」と述べている。