普通一つのお話(ストーリー)と言えば、まとまりのある完成され、操作されたもので、文芸作品、落語などの芸術的表現から、身の上話、個人のエピソード、一口ジョークなどの日常的なものまで入り、いろいろな分野を持つ。
ある人が考えを述べることと、一つのお話をすることとは異なる。お話はまとまった概念を人に伝える。従ってまとまった概念を持っていない人は、お話ができない。この概念が様々なので、世の話は尽きないのだ。
概念を中身で分けると、大きく次の四つに分けられると思う。
(1) 普遍性がない、害がある概念。聞いた人は損をする。
(2) 害はないが、感動もない一般論。退屈を感じ、一度聞けば十分。
(3) 笑い話。多くの人々から笑いを引き出すことに失敗しない。
(4) 普遍性があり、時として感動も与える概念。
何度聴いても飽きないことが多い。
世の中にはこれらのお話が点在している。お互いに隣り合わせで、上下のない一枚の層をなしており、お互いに葛藤することもある。もし、それが一枚の層にならずに、複数の層として存在すれば、葛藤がなくなり、それぞれ異次元のお話、次元の違うお話となるのだろうか。
地球上ではこれらのお話が一枚の「層」である状態は宿命だ。
「争う」になることが多少あっても、神様はこのままで良いと思われているのだろう。
一枚の同じ層にいる人間としては「争」になることを少しでもなくす生活の工夫が必要だ。お話を作る人、語る人は同じタイプの話が多くなりがちになる。だが、上記の(1)から(4)までのタイプのお話を上手に受け止められると、「争」は少なくなり、より多くの人と「寄り添う」一枚層が期待できる。