
屋根が前半分長く、美しい曲線
宇治上神社は京都宇治の世界文化遺産17の寺の一つだ。鳥居の横の石碑文字がユニークな中国書体。本殿は平安時代後期に建てられた。現存最古の神社で、国宝になっている。鎌倉時代の拝殿も国宝指定で本殿の前にある。
この神社に祀られている祭神の応神天皇、仁徳天皇、稚郎子の物語をM君は詳しく話してくれた。父親の応神天皇に三人の異母兄弟がいた。末子の稚郎子(イラツコ)は学問好きで、人徳あり、百済人の知識にも通じ、父から寵愛を受けていた。
この兄弟が皇位をめぐって争い、天皇空位が続いた。この争いは奪い合いではなく、譲り合いだった。皇太子イラツコは学問が楽しく、皇位を継ぎたくない。兄は学に秀で、温和な弟に天皇になってほしいと願う。美しい兄弟愛だ。その譲り合いは三年間も続いた。その結果はイラツコは自殺し、兄が即位し、仁徳天皇となった。

興味深い話だったので、帰ってからイラツコについて調べてみた。イラツコはあるとき道に迷ったが、ウサギが出てきて振り返りながら正しい道筋を教えた。神社に見返りウサギがお土産として売っていた。
ある説を見つけた。イラツコは自害した後、三日後によみがえり、自分の死後の後継問題についての希望を兄に託した。そしてそのあと安心して旅立ったと言うのだ。私はイエスキリストが十字架にかけられ、死後三日目によみがえったという話を思い出した。イエスも12歳の時には学問を極め、教会で司祭達に教えており、その姿に両親が驚いた。時代はイエスが誕生したのは二千年以上前なので、稚郎子の話はそれから三百余年後のことだ。