インターネットの世界で巨大ネットワークが急激に成長している。世界中の人が自らの意思で自分の個人情報や知識を載せ、作品や写真、音楽などを載せている。企業はプライバシーを大事にしている一方で、個人は実名でパブリサイズしている現象だ。
人は自分の居場所を選ぶことができる。今は多くの若者はパソコン、スマホの前が自分の居場所になっている。そこでの人間関係は多くの人を相手にしている。様々な意見を得ることができる。
パソコン、スマホとは関係なく生きている人もたくさんいる。その人たちの人間関係は少数の人々との接触だ。その特徴は長く、深く、簡単に切ることができない関係だ。
インターネットの中では、自分の欲しい情報を集め、意見を聞き、交流し、交際関係は簡単に広げることができる。そして同様に簡単に切ることができる。いちばんの方法は電源を切ればそれまで。簡単な人間関係だ。パソコン、スマホで知性や理性も磨き、広げることができる。有名人のブログ、インスタグラムで、素晴らしい人たちを身近に感じることもできる。世の中の進歩は便利に向かっている。
あえて不便の道を行く人はほとんどいない。人間は努力し、進歩していくが、人の一生は不便そのものだ。これはどうすることもできない。生き物は不便そのものだから。その不便さゆえ、良い人間関係を作ることができる。人間の持つ不便さを体験する余地も頭に入れておきたい。
感動する、五感を使って感動する人間関係は、便利で不便なパソコンやスマホ本体の外にある。あえて面倒な人間関係に挑戦し、その中に身を置くのも脳の発達には優れたやり方だ。喜怒哀楽、煩悩を出すことによって人間は成長する。ネットからの知識、情報で、人間の成長はできない。ある日、突然ネットが使えなくなっても、楽しく、他人と時間を過ごせるように、自分をトレーニングしておくことが大事だ。
ネットに支配されるのではなく、自分で便利さと不便さのバランスを決めることは決して時間の無駄とはならない。