戻ってきたストール

5月14日、25度の夏日になった金曜日、友人と元町、山手方面へ散策に出た。
夏用の白いストールがあれば買おうと思っていると、中通りの雑貨屋さんで出会った。全体が薄いグレーで今季節のバラの刺繍が白色の糸で一面に刺繍されているストールだ。ひと目で気に入り、即購入した。

家に帰り、リュックを開けたところ、ストールがない。慌てて記憶を辿った。そうだ。歩き疲れて元町プラザ2階のカフェで休憩する前の、トイレの棚に置いたストールの映像が浮かんだ。遺失物を扱う電話をネットで探したが電話番号は見つからない。もう3時間以上は経っている。ほとんど諦めたが、何か方法はないかと懸命に考えた。残念すぎる。

そこで立ち寄ったカフェにすがる思いで電話した。感じの良い店の人がすぐにトイレの棚を見に行ってくれたが、やはりない。「いったん電話を切って下さい、折り返しますから」と丁寧な応対をしてくれた数分後、「ありました。隣の店の人が保管していました」と連絡がきた。「キセキ! 嬉しい。ホッとしました」と私。

考えてみると、トイレでは忙しかった。
まず、前に使用していた人がトイレの内側のフックに手提げを忘れていたので、私は慌ててドアを開き、声をかけた。その後、いつもはバッグに入れるスマホ、その日はリュックだったのでズボンの後ろポケットに入れていた。そのスマホが床に落ちて、危うく水没しそうなリスクがありヒヤッとしたのだ。トイレ個室から出て、リュックから買い物したストールを棚に置き、その上でタオルを取り出した。外で友人が待っているので急いでトイレから出た。とこんな具合だった。

この日の教訓は「公共トイレの中では集中を切らさない」そして「すぐに諦めずに方策を考えること」。

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