2日目は、霧島から鹿児島空港を通過して、薩摩半島の南方面に向かう。午前中の訪問地は南九州市にある知覧特攻平和会館だ。
この記念館はかねてから、私の父親や職場の上司が驚きを持って感想を話していた。一度訪ねたかった場所だ。
現在の日本の繁栄の陰には、終戦の1945年、戦況が険悪になる中、1036名の純粋な若い命が、沖縄戦で爆弾を積み、特攻出撃した歴史がある。10代終わりから多くの20代初めの若者らは純粋な精神を携え、生き抜き、海に散った。
展示物の両親、兄弟に宛てた筆書きのたくさんの手紙、遺書、遺品。達筆で書家がしたためるような書や文面を見ると、少年飛行兵や特別操縦見習士官らの姿や心がその場でよみがえる。少なくとも2時間くらいは滞在したかった。