旅の最終日は、石畳を歩く古寺巡りでゆっくり散策することにした。多くの寺院の中、観光案内所で勧められた浄土寺を目指した。
浄土寺は尾道駅からいちばん奥、瑠璃山を背景に尾道水道を眺める場所にある。616年の飛鳥時代、聖徳太子が開基したと伝えられている。
参詣者は二人だけ、建物の中は入場料300円で方丈を見学できる。入り口にはNHKのブラタモリがロケに訪れたことを紹介している。古い台所や襖絵の座敷、庭園と廻った。
当寺は江戸時代、京都にある皇室の菩提所、泉涌寺の末寺となり、大本山として1400年の法燈を継承している名刹だ。
私と友人は、京都の泉涌寺は2年前の秋に訪れておりすぐに思い出した。
同じ泉涌派に属する鎌倉の覚園寺は住職も当然ご存知だ。
友人が「家の菩提寺は泉涌寺派の鎌倉覚園寺です」とご住職に伝えると「泉涌寺派は全国でも少ない、これがご縁と言うものでしょう」とコメントしていた。