板谷波山と出光佐三

8月14日、猛暑の日曜日の午後、有楽町駅近くの出光美術館を訪ねた。

波山、大正3年、高さ38.6cm

聖人と思える板谷波山、1872年から1963年まで、91歳の生涯を送った。88歳の年、人間国宝を辞退している。

波山の晩年最後の作品、椿文茶碗

出光佐三は美術館の創業者、実業家、そして波山の支援者。多くの波山の作品を今日まで守ってきた。1885年から1981年までの波乱の人生を生き抜き、95歳の大往生だった。以前、話題になった映画「海賊と呼ばれた男」を思い出し、早速アマゾンプライムで視聴した。

天目茶碗、銘 命乞い 1944年

完璧を目指す波山は気に入らない作品は惜しげもなく壊した。出光佐三は「破壊せぬよう命乞い」をし、波山も「良き場所に嫁ぐなら」とそれを許した。

崇高な波山の精神を映した多くの芸術品を鑑賞し、また日本の偉大な実業家の道をたどって、良き時間が流れた。

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