アゲハ蝶

庭先で遊ぶナミアゲハ蝶

6月10日、仏滅、実家で庭をぼんやり眺めていた。
現在空き家、どうぞ良い人が再利用してくれますよう。

父が設計し、建てた木造の二階家。
60年の歳月が流れた。

母は専業主婦、家で庭に花々を咲かしていた。
訪れる人は少なくても、園芸に取り組んでいた。

父は赤いバラの苗木を柵の近くに植えた。
伊東の友人からもらったみかんの木もたわわだ。

中国に定期的に行き、お土産を毎回買ってきた。
そのうちの一つが、陶器の庭テーブルと椅子セット。
週末はいつもゴルフで家族で遊ぶことは少なかったが
父が描く理想の家庭のシーンがあったのだろう。

そんなことを思い出していると、アゲハ蝶が現れた。
すぐにもう1匹飛んできた。2匹は戯れながら、木の天辺に飛び上がり、舞っていた。

アゲハ蝶は神の使いとも言われる。
この古い家もまた甦るのだろうか。

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