映画「ある画家の数奇な運命」

10月8日、みなとみらいにあるツタヤカフェの2階にある新しい映画館に行った。シートはリクライニングになり、音量も大き過ぎず快適だ。空調の微風が少し気になったがコロナ対策だろう。

この映画はドイツの著名な「新表現主義」の画家、ゲルハルト・リヒターを描いている。画家の希望で登場人物は特定できないように脚色されている。1930年代からのナチス時代から始まる。戦後、主人公のクルドは妻と共に、西ドイツのデュッセルドルフに移住した。ナチスの安楽死事件、その後の家の血統を尊重する義理の父の行動など重いテーマがある。そのような時代の中で、主人公のクルドはマイペースを貫き、世間の人々と異なる時間を過ごし、自分を納得させた。妻の揺るぎない愛を得たクルド、苦悩の末、芸術家としての自分のテーマを見出した。そして初めての個展で評判になり、成功していく。

日本にもリヒターの作品がある。2016年、瀬戸内海の無人島の豊島に常設された。ネットで画像を検索した。美術館建物は角材のようでシンプル、デザインは本人が手掛けた。作品は14枚のガラスの立体オブジェで、周りの海や陽光、虹の光を楽しめるそうだ。

ガラスに写る訪問者等や海が重なって映り込むが、これも作品の一部とあった。映画を見た後、よく理解できる。

 

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