今朝、リビングの床に小さな蜘蛛が立ち止まっていた。
最近は見かけなかった。小さい家の蜘蛛は私にとって四つ葉のクローバーだ。特に朝の蜘蛛は金運がよくなると言われる通り、実感する。収入が決まっていた会社員の時でも臨時収入が8割の確率で現実化し、不思議だと思っていた。
したがって家の中で出会う蜘蛛には自然と好意的になる。
以前、部屋の壁に小さい蜘蛛を見つけ、おはよう、などと声をかけていた。その蜘蛛は我が家に3ヶ月近くも滞在したのだ。いなくなったかな、と探すと目が止まった方向や場所にいる。あちらも警戒心が段々取れていったのか、なんと私の肩に飛び乗ったりしたことがあった。この話を友人にすると、にわかに信じられない、と言われた。私も珍しい行動だ、と思う。
蜘蛛は嫌われることが多いが、害虫ではない。どちらかと言うときれい好きだ。そして謙虚で臆病だ。人が歩くとさっと道を空けてくれる。逃げられないとわかると死んだフリをする。床の埃や小さな虫を食べているらしい。しかし蜘蛛は体内が空っぽになって食事をするので排泄物はほとんどないのだ。
昔、中国で読解困難な書の掛け軸があった。するとそこに蜘蛛が現れて、字をなぞり、その意味が理解できた、という伝説を聞いたことがある。
蜘蛛は神秘的で謎が多い昆虫だ。