終活の一環として、約40年間多目的に使っていたマンションを手放す準備をしている。
30歳になった頃、姉と二人で実家を出て住居用に使った。二人共、会社員時代でのんびり過ごせたのは週末くらい、あっという間に10年は過ぎた。そしてある日、姉はあっという間に結婚して出て行った。
その後は40歳近くで私は自由業になり、初めての一人暮らしのスタート。ホームパーティをしたり、小中学生を対象に英語教室を開いて劇の練習もした。姉の子供達がよく遊びに来たり、泊まったりの数年間。時間が自由になるライフスタイルだった。幼い子供達と遊び、よく出かけた。本の出版や海外旅行も自由に計画して実行できた。
46歳で再就職し、また平日は忙しい会社員生活に戻った。週末のんびりと窓からの空や街を臨みながら、心地よい風を楽しむ一人時間。あっという間の10年間。
父親を見送り、続いて母親の介護が始まる。近くのバリアフリーにリフォームした別マンションで母と同居の10数年間。私の城マンションは介護生活からしばし離れてほっとする憩いの場になった。その間、かねてから興味のあった外国の友人をホームステイに迎える企画も立てた。1週間ではあったがこのマンションを利用して実現できた。
母を見送り、愛着のある私の城マンションに姉の娘たち二人がやって来た。歴史は繰り返す? このマンションで繰り広げる彼女たちの生活は3年半になり、思い出も多いだろう。
こうして私の城マンション40年の時代が、あっと言う間に過ぎ去った。